電子復刻


算法発蒙集(杉山貞治)

寛文10年(1670)に杉山善左衛門貞治は算法発蒙集5巻を著して,『算法根原記』の遺題150問を解いた.発行は延宝元年(1673)
序文に
「茲によって,審かに其の形を図して,五彩を以てこれを分かち,委曲に其の術法に書す」
とある.現存する多くの版には彩色がないようであるが,和算の館所蔵の本書には,彩色が施こされているので初版本である.
術文には方程式の係数を得るための方策が算術的に述べられており,杉山は天元術を完全に理解して いなかったことがうかがえる.
天元術を理解するまでの和算家の思考過程を見ることが出来る 江戸初期和算の貴重な文献である.
本書の一年後に沢口が完全な天元術で解き『古今算法記』を書いたが,本書との比較検討は大きな研究分野となるであろう.
和算の館蔵

 

 

  1. 算法発蒙集1巻(37MB)
  2. 算法発蒙集2巻(27MB)
  3. 算法発蒙集3巻(35MB)
  4. 算法発蒙集4巻(27MB)
  5. 算法発蒙集5巻(35MB)

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